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オンバランスボリューム(OBV): 計算式、戦略、特徴について

執筆者 XS Editorial Team

更新済み 2024年11月1日

オンバランスボリューム
目次

    オンバランスボリューム(OBV)は、取引量値動きを連動させるテクニカル指標で、価格の方向性を予測するのに役立ちます。

    ここでは、オンバランスボリューム(OBV)の仕組み、計算式、戦略について説明します。

    ポイント

    • オンバランスボリューム(OBV)は、取引量と価格の動きを連動させるテクニカル指標 で、価格変動を予測しトレンドを確認することができます。

    • 強気ダイバージェンス(価格が下がってもOBVが 上がる)や弱気ダイバージェンス (価格が上がってもOBVが下がる)が起こり、価格の反転の可能性を示すことがありま  す。

    • 株式、FX、仮想通貨など様々な資産で利用できるため、幅広いトレーダー層に有効で  す。

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    オンバランスボリューム(OBV)とは?

    1963年にジョセフ・グランビルによって導入されたテクニカル指標で、株式や資産における取引量の流れを確認することができます。

    取引量が価格の動きを示すことがあり、価格変動が起こる前には取引量増加が確認できます。

    オシレーター系テクニカル指標の累積ボリュームデルタ(CVD)に基づいて機能しており、資産の価格が前日の終値よりも上昇した場合、その日の取引量がオンバランスボリューム(OBV)に加算されます。

    価格が前日の終値よりも下降した場合は、その日の取引量がオンバランスボリューム(OBV)から引かれます。取引量の加算・減算によって合計値が形成され、トレンドやダイバージェンスを特定するために分析します。

    大量に買われている(蓄積されている)か、大量に売られている(分配されている)かを確認するために使用します。

    オンバランスボリューム(OBV)の仕組み

    取引量に対する価格の動きを分析するための指標で、取引量が増加しても価格に大きな変動がない時は、新しい価格トレンドが始まる可能性があることを示します。

    取引量が大幅に増加する場合、価格にまだ反映されていなくても「スマートマネー」(機関投資家)が資産を蓄積または分配している可能性があります。

    オンバランスボリューム(OBV)は価格の動きを取引量から分析することができます。株価が上昇しているにもかかわらず、オンバランスボリューム(OBV)が下降している場合は弱気ダイバージェンスを示し、価格の上昇が弱く逆転する可能性があることを示します。

    価格が下落しているにもかかわらずオンバランスボリューム(OBV)が上昇している場合は、強気ダイバージェンスを意味し、株価が反転して上昇する可能性を示します。

    価格が現在の方向を維持するか、反転するかを予測するのに役立ちます。

    オンバランスボリューム(OBV)の計算式

    以下はオンバランスボリューム(OBV)の計算式です。

    • 今日の終値が前日より高い場合、OBV = OBV(前日)+ 今日の取引量

    • 今日の終値が前日より低い場合、OBV = OBV(前日)- 今日の取引量

    • 今日の終値が前日と同じ場合、OBV = OBV(前日)

    例えば、株の終値が前日より高く、取引量が100万株の場合、取引量を累積OBVに加えます。翌日に同じ株の終値が下落し、取引量が50万株だった場合、取引量を前日のOBVから差し引きます。

    OBVを手動で計算する必要はなく、MetaTraderのようなチャートプラットフォーム価格チャート上に自動的に形成されます。:

    オンバランスボリューム(OBV)での取引戦略

    以下は、オンバランスボリューム(OBV)での取引戦略です。

    トレンドの確認

    オンバランスボリューム(OBV)は、価格トレンドが継続する可能性があるかを確認することができます。価格とオンバランスボリューム(OBV)が同じ方向に動いている場合、強気トレンドを示し、価格との差が出た場合(ダイバージェンスが発生した場合)、弱気トレンドを示します。

    ダイバージェンス分析

    弱気ダイバージェンスは、オンバランスボリューム(OBV)が低い高値を示すときに発生し、上昇トレンドの勢いが弱まっていることを示します。

    強気ダイバージェンスは、オンバランスボリューム(OBV)が高い安値を示している場合に発生し、トレンドの反転の可能性が高いことを示します。

    オンバランスボリューム(OBV)と移動平均線

    オンバランスボリューム(OBV)を50日や200日の移動平均線と組み合わせることで有効な取引戦略で、誤ったシグナルを避け、信頼性の高い買い・売りシグナルを見つけることができます。

    オンバランスボリューム(OBV)が移動平均線を上回ると、強気の勢いがあることを示し、下回ると弱気の勢いを示すことがあります。

    サポートとレジスタンスのブレイクアウト

    サポートやレジスタンスのブレイクアウトを確認することが可能です。オンバランスボリューム(OBV)が上昇し価格がレジスタンスを上抜けた場合、ブレイクアウトの可能性が高いことを示します。

    オンバランスボリューム(OBV)を活用するメリット

    1. トレンド反転の確認: 価格よりも先に変化することが多く、トレンドの反転を予測しやすくなります。取引量の蓄積(買い手が入ること)を特定することで、早い段階でポジションのエントリーやエグジットのサインを確認することができます。

    2. 使いやすく効果的: 複雑な指標とは異なり、取引量と価格データだけで使用できるため、初心者にも使いやすいです。

    3. 値動きの確認: 価格の変動が信頼できるか確認することができます。価格が上昇しているにもかかわらずオンバランスボリューム(OBV)が上昇しない場合、誤ったブレイクアウトや買い意欲の低下の可能性があります。

    4. 多様な資産での活用: 株式だけでなく、仮想通貨外国為替コモディティにも適用できます。

    OBV(オンバランスボリューム)と他の取引量指標の比較

    以下は、オンバランスボリューム(OBV)と他の指標との比較です。

    OBV vs. アキュムレーション/ディストリビューション(A/D)指標

    アキュムレーション/ディストリビューション(A/D)指標は、その日の高値と安値に対する終値の相対値を把握することで、詳しい情報を得ることができます。

    OBVとRSIの比較

    相対力指数(RSI)は、値動きの速さと変化を測定するモメンタムオシレーターで、0から100の間で変化します。
    オンバランスボリューム(OBV)とは異なり、取引量ではなく、価格の買われすぎ、売られすぎの状況を分析します。価格の勢いが反転する可能性を特定することに有効です。

    オンバランスボリューム(OBV) vs. 出来高加重平均価格 (VWAP)

    出来高加重平均価格(VWAP)は、特定の期間における資産の平均価格を取引量で加重平均したもので、オンバランスボリューム(OBV)は取引量トレンドの累積を示します。

    オンバランスボリューム(OBV)はトレンド志向で、出来高加重平均価格(VWAP)は平均回帰(平均に戻る)を利用した取引戦略です。

    オンバランスボリューム(OBV)を利用する際に注意するポイント

    1. 誤ったシグナル: 価格が停滞する期間や取引量が少ない期間に、誤ったシグナルを発することがあります。

    2. 市場状況が与える取引量への影響: 決算発表や主要なニュースイベントの際に発生する取引量の急増により、誤ったトレンドを示すことがあります。

    3. 限られた情報: 価格変動についての情報を得ることはできません。変動の強さを区別しないため、他の指標を併用しないと動きの強さを判断するのが難しくなります。

    まとめ

    オンバランスボリューム(OBV)は価格に関する取引量の流れを特定することで、価格変動を予測し、トレンドを確認するのに役立ちます。注意点も考慮し、移動平均や相対力指数(RSI)のような複数のテクニカル指標と併用すると効果的です。

    目次

      よくある質問

      シンプルで使いやすく、株式、外国為替、仮想通貨など、さまざまな資産に応用できるため、幅広いトレーダー層に適しています。

      価格変動に伴ってリアルタイムで計算され、セッション中に自動的に更新されるため、手動での計算は必要ありません。

      取引量に基づく価格動向を示すため、ファンダメンタル分析を補うことができます。両者を組み合わせることで、銘柄がどのように推移しているかを把握することができます

      OBVはどの時間枠でも使用できますが、持続的なトレンドを特定するには、長期的な時間枠(日足や週足)が最も効果的です。短期トレーダーは、日中の時間枠も有用です。

      仮想通貨取引にも適しており、取引量が重要な要素となるボラティリティの高い仮想通貨市場で効果的です。価格の動きや反転の可能性を確認するのに役立ちます。

      書面及びビジュアル資料は、個人的な意見やアイデアで構成されており、会社の見解を反映しているとは限りません。本コンテンツは、投資助言やいかなる取引の勧誘を含むものとして解釈されるべきではありません。投資サービスの購入を義務づけるものではなく、将来のパフォーマンスを保証または予測するものでもありません。XS、その関連会社、代理人、取締役、役員、従業員は、提供される情報やデータの正確性、有効性、適時性、完全性を保証せず、これに基づく投資による損失について一切の責任を負いません。XSのプラットフォームでは、記載されたすべての製品またはサービスを提供していない場合があります。

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