初心者向けファーストタイム株式投資と、2026年に日本株で株取引を始める方法

投資する株の銘柄の選び方は？

実際に株式を購入しようと市場をみても、日本株だけでも約3,800株が上場しており、そこたら自分に適した銘柄を選ぶことは至難の業です。

まずは身近で業務内容を理解しやすい会社から選び、いくつかのポイントを比較して判断します。

身近で理解しやすい会社から選ぶ

日々の生活の中で私たちは数多くのサービスや商品に囲まれています。

飲食料品、服飾品、通信、アプリなど、自分が実際に触れているブランドやビジネスは業績や将来性をイメージしやすく、情報収集も行いやすいです。

話題性の高さ、競合企業の存在、マーケティング方法など、興味があれば投資の基礎となる企業分析が負担にならず、容易に判断ができます。

配当・株主優待などのメリットから選ぶ

株式を保有することで、配当や優待を受け取れるというメリットがあります。
 

• 配当（インカムゲイン）：企業が得た利益の一部を、株主に現金で還元するものです。株主が保有する株数に応じて金額が変わります。

配当を受け取るには「権利確定日」という特定日（年1～2回）に株主である必要があります。
 

• 優待：株主への特典として、自社製品、割引券、ギフト券、サービスなどが提供されます。

投資の楽しさを分かりやすく体感できるため、優待目的で株を保有する投資家も多いです。日本で上場している企業のうち、3社に1社がこの制度を導入しています。
 

• 割安銘柄（バリュー株）：企業の本来の価値に対して、現在の株価が相対的に低い状態の銘柄のこと。

PER（株価収益率）が低い銘柄などが代表的で、将来的な株価の値上がりが期待されます。

※バリュー株投資： 企業の利益や資産価値に対して株価が低く評価されている銘柄を選んで投資する手法です。

PER（株価収益率）やPBR（株価純資産倍率）などの指標が低い銘柄を探し、本来の企業価値まで株価が上昇することを期待し、チャンスを待って長期的に株式を保有するスタイルです。

投資対象として適切かを知る

企業のサービス内容だけではなく、業績や実力なども総合的に判断することで、安定性や成長率の高い企業に投資できます。

収益率が高まる可能性が高いため、初心者でも安心して投資先として選びやすいです。

企業の実力を測る代表的な指標

以下のような企業の実力を測る指標の読み方を覚えることで、より相対的に投資先企業を選ぶことができます。

ROE（自己資本利益率）

株主から預かった資金（自己資本）を使って、どのように効率的に運用され、利益を生み出しているかを示す指標です。
この倍率が高いほど効率的な経営が行われており、日本企業の平均は8%程度、10%以上なら優良企業として判断されます。

PER（株価収益率）

株価が1株あたりの当期純利益（EPS）に対しての何倍かを示し、株価の割安度を測ります。

一般的にPERが低いほど割安で、高いほど割高と考えます。日経平均は15倍程度が目安とされます。

PBR（株価純資産倍率）

株価が1株あたりの純資産（BPS）に対しての何倍であるかを示し、企業の財政面の安定性を測る指標です。

倍率が低いほど割安で、PBRが1倍以下だと株価は解散価値を下回っているとされます。

信用できる情報源を活用する

上記のような情報は経済新聞（アプリ）の株式情報欄、会社四季報、企業のHPに掲載される決算報告書や証券会社のリポートなど、収集できるソースは多く、初心者でも手が届きやすいです。

投資したい企業の株式の動き（買い時・売り時）、将来の見通し、配当や優待の有無などを判断する材料に役立ててみましょう。
 

初心者が知っておきたい株式投資のリスク

投資を行うことは、貯蓄よりリスクは大きくなりますが、同時に貯蓄より大きなリターンを得られる可能性があります。

そのリスクにどのような種類があるかを知っておけば、あらかじめ対処もできます。ここでは、株式投資のリスクについて説明します。

株価変動リスク

株価は、企業の業績だけでなく、景気動向、経済指標、国内外の政治情勢など外部要因でも大きく揺れ動きます。

業績が安定している企業であっても、市場全体が暴落する時には株価が大きく下落することがあります。

株式の売買で売却益（キャピタルゲイン）を得ることを目的として投資を始める場合は、投資家心理に影響するような要因を分析し、長期的な株価の変動を予測することが大切です。

信用リスク

投資先の企業が経営難に陥り、倒産・債務不履行になる可能性を指し、デフォルトリスクとも呼ばれます。

最悪の場合には、投資した資本の大部分または全額を失ってしまうことがあります。

投資を決める段階で、なるべく経営不振に陥ることが低そうな企業に投資することで、このリスクを避けることができます。

流動性リスク

取引量が少ない銘柄は、市場に出回る数の多さが少ないということです。その流動性が少ない銘柄では、売りたい時に買い手が見つからず、希望の価格で売買できないリスクが発生します。

新興市場や中小企業株を避け、大型株や日経225などの流動性が高い銘柄を購入することで、スムーズに売買ができます。

金利変動リスク

一般的に、市場金利が上昇すると株価は下落し、金利が下がると債券価格が上昇する傾向があります。

金利が上がると、企業が銀行から借り入れる際の利息負担が増え、利益が圧迫されるからです。

金利の上昇により、安全資産である債券の利回りが上がり、株式投資の魅力が薄れ、資金が株式市場から流出することも要因です。

為替変動リスク

海外に商品を輸出する企業は円安で利益が増え、逆に円高になると業績にマイナスになりやすい特徴があります。

また、外国の株式に直接投資する場合、株価自体は上昇しても、円高ドル安が進むと、最終的に円に戻した際の為替差損で損失が出る可能性があります。

リスクを軽減するための対策

前章では、株式投資にどのようなリスクがあるかを簡単に説明しました。

さまざまな要因によって、株価は上下するため、損失リスクを完全に無くすことは難しいです。

そのため、株式投資での致命的な失敗を避けるために、リスクを軽減する対策をし、コントロールするという考え方が大切です。

分散投資

株はどれだけ優良企業でも下がることがあるため、複数の銘柄に分散投資することで、一社の下落が起きても、ポートフォリオ全体に与える影響を小さくできます。

投資する業界や国内株・海外株を織り交ぜることで、市場ごとのリスクも分散できます。

長期投資

株価は短期的には上下しても、長期では企業価値とともに成長していくケースが多いです。

目先の下落に動揺せず、ゆっくり落ち着いて投資を続けられるので、初心者でも安心です。

配当や売却益で得た利益を再投資することで、さらに効率よく資産を増やせます。

少額投資

不安があるうちは、最初から大きな金額を投資する必要はありません。

1万円以下から買えるミニ株や積立投資を使って、リスクを最小限にしながら投資経験を積むようにしましょう。

損切り（ロスカット）の考え方

損切り（ロスカット）とは、含み損を抱えている株を売却し、損失を確定させることです。

特に初心者のうちは、株価が下落した時に「いずれ価格が戻るかも」と期待を抱き続け、結果的にさらに大きな損失を負ってしまうことがあります。

致命的な損失を回避するため、「購入時点から〇％下がったら売却する」と分かりやすく基準を決めておくと、迷いがなくなり、損切りがしやすいです。

感情的にならないトレードを心がける

価格が下がり続ける株を保有することは、その資金を他の有望な銘柄に投資するチャンスを捨てていること（機会損失）だと、考え方を前向きに切り替えるようにします。

株価の上下に一喜一憂せず、ルールに基づいた売買を心がけることで、長期的に安定した投資が行えます。

ナンピン（難平）の考え方

ナンピン買いとは、株価が下落したとき時に、追加購入して平均取得価格を下げる手法です。

平均コストを下げることで、株価が少し回復した際に利益が出やすいというメリットがありますが、下落が止まらない銘柄を購入すると、損失が大きくなるリスクもあります。

感情的なナンピンは行わず、企業の実力に問題がなく、市場全体の下落に巻き込まれているだけであるという分析と確信がある場合のみ判断を行いましょう。

市場の動きを良く分析していないとリスクがある手法なので、初心者よりも中級～上級者向けです。

株初心者のためのスタートガイド

いざ株を始めたいと思っても、証券会社の選び方、買い方、何から勉強すればいいのかという疑問が必ず出てきます。

ここでは、株初心者が最初に踏むべきステップを、順番にわかりやすく整理して紹介します。

ステップ①：株取引口座を開設する／デモ口座で練習する

株式投資はトレード会社を通じて行います。手数料体系、取引ツールの使いやすさ、提供される情報などを比較して選びます。

また、XS.comではデモ口座を開設でき、仮想の資金を用いりためリスクがなく、実践さながらのトレード手法で練習ができるため初心者にもおすすめです。

ステップ②： 知識と資金の確保

実際に投資を始める前に、最低限の知識と余裕資金を準備しましょう。この記事だけでもPER、PBR、ロスカット、配当、チャートなど、株の専門用語が多く出てきました。

経済ニュースアプリ、YouTubeなど初心者向けの情報源を確認し、空き時間に必要な知識を増やしていきましょう。

また、投資に使う資金は生活費とは別に用意し、もし失っても生活に困らないような余剰資金で始めましょう。

ステップ➂：小額から投資してみる

いきなり大きな金額を投資するのではなく、少額からコツコツと始めることが鉄則です。

普段利用している商品やサービスを提供している企業の株から選ぶと、情報収集がしやすいのでおすすめです。

少額投資の活用

単元未満株（1株から購入可能）や、配当が非課税のNISA（少額投資非課税制度）などを有効活用しましょう。まとまった資金がなくても投資が始められます。

注文方法の理解

指値注文（希望価格を指定）、逆指値注文（損切り用）さらに成行注文（価格を指定せずすぐに売買）といった注文方法の違いを理解しておきましょう。

初心者は希望通りの価格で売買できる指値注文から始めるのが、リスクが少ないため安全です。

ステップ④： 運用開始後の心構えと実践

株式を購入して終わりではありません。リスクを抑える方法を学び、運用経験を積みましょう。

リスクを抑えるために損切ルールを徹底し、複数の銘柄や投資信託に分散することで、長期的な目線で資金運用できるようにポートフォリオを作成します。

投資先の企業の業績や世界の経済ニュースを定期的にチェックし、株価に影響がでるようなイベントを見逃さないようにします。

まとめ

株式投資を始めることは、敷居が高いように思いがちですが、基本さえ押さえれば初心者でも無理せず始められます。

銘柄選びやリスク管理のポイントを理解し、投資に必要な知識や情報を集めるようにしておけば、急な値動きにも慌てず対応できます。

まずはデモ口座で練習し、小さな金額で分散投資しながら、楽しむ気持ちで経験を積み重ねていきましょう。