日産株価 10年後|日産株価 (7201) どこまで下がる?日産株を2026年に買うべきか

日産株価 10年後|日産 株価 (7201) どこまで 下がる?日産株 買うべきか【2026年】

Date Icon 2026年5月25日
Review Icon 執筆者: Maki Miyai
Time Icon 6 分

日産自動車(7201)は2025年3月期に過去最大規模の最終赤字を計上し、それ以来の株価は低水準で推移しています。

2025年5月に発表した経営再建計画「Re:Nissan」のもと、2026年度末までの営業黒字化を目指してコスト削減・生産体制再編を進めていますが、市場評価は依然厳しい傾向です。

EV戦略の遅れと関税リスクを抱えながらも、新CEOのもとで再建の兆しが見え始めており、2026年の今、中長期向けの投資判断が再び問われています。

日産株価の復活は、既存車種のコスト削減と経営再建、2028年までに投入予定の次世代EV車が市場でどれだけ支持されるかにかかっています。

ポイント

  • 日産は「Re:Nissan」計画により、2026年度末までに2,500億円の固定費削減を完了させる予定

  • 2026年度までに30車種の新型車(うち16車種がEV車)を投入し、販売の立て直しを狙う

  • 2026年3月時点では無配当・赤字継続の見通しですが、バリュー投資としての再評価余地がある

日産株の現状|株価と市場評価

2026年5月現在、日産自動車(7201)の株価は、およそ340円~370円台を推移しており、長期的な超割安水準から抜け出せていません。

まさに業績見通しや構造改革の真っ只中にあり、歴史的な低迷期を脱する足がかりを模索している状況です。

 

日産の会社概要

日産自動車(7201)の主要な企業概要を以下に表にまとめました。

企業名

日産自動車株式会社 (NISSAN MOTOR CO., LTD.)

本社所在地

神奈川県横浜市西区高島一丁目

設立日

1933年12月26日

証券コード

7201(東証プライム)

主な事業内容

自動車、船舶の製造、販売および関連事業

資本金

6058億1300万円(2025年3月31日現在)

 

 

2026年3月期(2025年度)通期連結業績

日産自動車が2026年5月13日に発表した、2026年3月期(2025年度)通期連結業績は以下の通りです。北米・中国市場での苦戦やEVシフトの遅れ、巨額の減損損失を計上したことで、5,331億円の最終赤字となりましたが、前年度(6,709億円の赤字)からは赤字幅が縮小しています。

 

(引用:日産ニュースルーム)

 

日産の株価推移

日産自動車の2026年5月下旬時点での株価推移と主な財務指標は以下の通りです。

 

株価(2026525日時点)

374.2円

年初来最高値

466.0円(2026年2月17日)

年初来最安値

329.2円(2026年3月23日)

PER(予想)

78.3倍

PBR(実績)

0.27倍

ROE(実績)

▲9.0%(赤字)

時価総額

約1兆5,711億円

配当利回り

0.00%

 

  • PBR0.27倍):株式市場が日産の保有資産に対して極めて慎重(割安)に見ている状態が続いています。経営再建による収益性改善が今後の株価回復の鍵を握ります。

  • PER78.3倍):2027年3月期の予想純利益が200億円と「黒字転換の初歩」の段階にあるため、現在の株価に対して一時的に倍率が高く算出されています。

日産株価と国内自動車産業との比較

日産自動車は現在、日本国内の競合他社(トヨタ、ホンダ等)と比較して、収益力と市場シェアの両面で苦戦を強いられています。

特に、トヨタがハイブリッド車(HV)のシェア拡大により利益を伸ばす一方、日産は巨額の赤字を計上しており、経営成績の差がますます顕著となっています。

 

項目

トヨタ自動車
7203

本田技研工業
7267

日産自動車
7201

連結純損益

3.8兆円の黒字

約4,200億円の赤字

約5,300億円の赤字

時価総額

約47兆円

約6.3兆円

約1.5兆円

株価

3,000円台

1,400円台

370円台

PBR

約1.2倍

約0.5倍

0.2倍

PER(予想)

約10〜13倍

約20.9倍

約65.5倍

配当利回り

約1.6%

約4.9%

無配

 

トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)の世界的な需要拡大に支えられ、営業収益50兆円超え、純利益3.8兆円超えの巨額黒字を維持しました。

一方でホンダと日産は、北米や中国市場での競争激化に加え、EV(電気自動車)戦略の見直しに伴う巨額の減損損失を計上したことで、そろって数百億〜数千億円規模の最終赤字に転落しています。

 

日産の株価はなぜ低迷しているのか

日産株の低迷は、一つの要因だけで起きた事象ではありません。業績の悪化、市場シェアの喪失、EV戦略の出遅れ、そして経営体制の不透明感など、列挙に暇がありません。

これら複数の要因が重なり合い、株投資家からの「日産の再建を支えたい」という気持ちを遠ざけています。

(引用:Google ファイナンス 日産自動車)

 

日産の巨額赤字と下方修正

2026年3月期(2025年度)に通算で最大7,500億円規模の純損失を見込む異例の事態となっています。

二期連億の巨額赤字に加えて、何度も繰り返し行われた下方修正が投資家心理に疑念を抱かせました。

 

  • 背景:資産の減損や2万人規模の人員削減に伴う一時的な構造改革の費用が利益を削っています。

  • 「下方修正」の常態化:経営計画を発表しても、市場環境の変化に耐えられず下方修正を繰り返してきた姿勢が、投資家の「経営陣への不信感」を増幅させるという悪循環に陥っています。

 

市場シェアの低迷

赤字が続いている背景には、主力市場での販売不振があります。特に中国や北米市場での苦戦が深刻です。

 

過度なインセンティブ
競合他社に勝てる新車の販売台数が不足しているため、販売奨励金(値インセンティブ)を積み増して台数を稼ぐしかなく、25〜30%以上増額させました。

中国市場では、現地合弁事業が縮小し、年間150万台超の販売が半減以下に落ち込みました。また、中国国内企業のより安価で、性能のいい自動車産業がシェアを圧迫しました。
 

EV(電気自動車)戦略の出遅れ

かつては「日産リーフ」で世界を圧巻したはずですが、現在は他社で後発されたモデルの追随を許しています。

  • テスラ:テスラは車両そのものよりも垂直統合モデルを持つソフトウェア開発スピードや生産コストで圧倒的な差がつきました。

  • BYD・中国メーカー: BYDをはじめとする中国勢は、バッテリーの垂直統合と大量生産によって日産が強みとしてきた新興国市場(東南アジア・中東など)に格安EVで流れ込んでいます。

 

経営再編・提携の不透明感

2024年にはホンダ・三菱自動車との3社連合を発表しましたが、具体的なコスト削減効果についてのビジョンが市場に浸透してなく、単なる延命措置ではないかという冷ややかな意見が大半のようです。

2025年に行われた経営体制刷新による混乱を警戒する向きもあり、今は様子見をしている投資家が多いのが現状です。

 

日産株価の将来性を決めるポイント

日産自動車の株価が兆割安値を取り戻し、ポジティブな将来性を見通せるか、今後どのようにして業績回復をさせるかにかかっています。
業績そのものの回復、EV戦略の実行力、パートナー戦略の成否、そして配当の復活などがポイントとして挙げられます。

 

「Re:Nissan」計画の進捗と評価

2025年5月に始動した「Re:Nissan」計画は、日産が自らの存続をかけて打ち出した経営再建のアウトラインです。

カルロス・ゴーン体制崩壊後の混乱、パンデミック、そして膨らみ続けた赤字など、複数のマイナス要因を乗り越え、日産の存続をかけた実行型の計画として発表された施策です。

 

  • 固定費削減(目標2,500億円): 既に1,600億円超を達成しており、計画は順調に進んでいるように見えます。しかし、市場は「削るだけでなく、その後に残る事業で利益を順調に出せるのか」を注視しています。

  • 変動費削減(目標2,400億円): 部品調達や物流の効率化など、地道な改善を積み上げています。これが成功すれば、1台あたりの利益率(マージン)が改善し、株価を下支える要素となります。

  • 生産体制の適正化: 中国や欧州を含む7つ生産拠点の統廃合は、過剰在庫と維持費を減らすために不可欠な再編プロセスです。

  • 最終目標:2026年度末までに営業利益・フリーキャッシュフローの黒字化を実現し、次フェーズ(商品戦略・パートナーシップ強化)へ移行します。

 

日産のEV戦略(アリア・次世代EV)

日産の業績の回復と並んで、株価の中長期的な上昇を左右するのがEV(電動自動車)戦略の実行力です。「Re:Nissan」の第2フェーズでは、コスト削減にとどまらず、商品力の刷新が重要なカギです。

 

2030年に向けたEVロードマップ

  1. 2026年度までに電動車種16車種を含む計30車種の新型車を投入予定

  2. 次世代EVの開発コストを現行比30%削減し、2030年度までにガソリン車と同等コストの実現を目標とする

  3. 複数車種のプラットフォームを共通化する独自の開発手法で「ファミリー開発」を導入し、2027年度から量産を本格化させる計画

  4. 2030年度までにEV単独で40%、e-POWERなど電動車全体で60%を目指す

 

初代日産リーフで培ったEVブランドのイメージを刷新し、次世代モデルとして第3世代「リーフ」を全世界に投入できれば、テスラやBYDとの差を縮める足がかりになり得ます。

 

日産とルノー・パートナー戦略

日産が単独でテスラやBYD(中国勢)に対抗するには、開発資金・技術・規模のいずれも不十分なため、パートナー戦略の質と深度が競争力を高めることに直結するでしょう。

 

資本関係の見直し

2023年11月に、24年続いた資本関係の不均衡が解消されました。ルノーの日産への出資比率を約43%から15%に引き下げ、日産のルノーへの出資比率(15%)と揃え、対等な関係へと改善されました。

 

プロジェクト単位の連携へ

ルノーが設立したEV新会社「アンペア(Ampere)」に日産が最大6億ユーロを出資しました。欧州市場でのEV開発コストを分担し、競争力を維持することが可能に。

インド、中南米、欧州といったエリア毎に分けて、車両プラットフォームの共有や共同プロジェクトを継続し、投資効率を最大化することを目指しています。

 

3社連合(日産・ホンダ・三菱自)への拡張

ホンダとルノーとの枠組みを超え、ホンダ・三菱自と次世代ソフトウェア(SDV)や電動駆動ユニットの共通化を推進しています。

欧州や新興国はルノー、次世代技術・北米・国内はホンダ、日産はEVノウハウを共有し、マルチアライアンス戦略を実践し、コストカットに繋げています。

 

日産株価の将来性への影響

ルノーとの関係を見直したことにより、日産はルノーの意向に振り回されるリスクが減った一方で、自立して利益を出す責任のプレッシャーが強くなりました。

市場全体としては、新体制となった日産が、ホンダとの提携でどれだけ早く利益を上げられるかという点に注目しています。

 

日産株価の2026年度末の最終目標

日産自動車が経営再建計画「Re:Nissan」で掲げている2026年度末(2027年3月期)の最終目標は、収益体質の確立と株主還元の再開です。

 

  • 営業利益の黒字化: 自動車事業単体での黒字化を必達目標としています。

  • フリーキャッシュフローの黒字化: 本業で現金を稼ぎ、投資を自前でまかなえる状態に戻します。

  • 営業利益率の向上: 中期的には5%以上の維持を目指す構造を作ります。

  • 固定費削減: 2026年度末までに累計2,500億円以上の削減を完了させます。

 

配当方針

この経営再建計画では株主還元を最優先事項の一つに挙げています。今後、2026年度の営業黒字化の目途が立ち次第、早期の復配を目指す方針を示唆しています。

過去に示した「The Arc」計画では、中長期目標として利益の30%程度を配当や自社株買いで株主に変換することを目指しています。

 

日産株の2026年から2030年までの株価予想

日産自動車(7201)の2026年から2030年までの株価予想は、現在行われている経営再建計画「Re:Nissan」の成否に依存しています。

(引用:Trading View 日産自動車

 

短期予想(2026〜2027年):412円前後

この時期は、「Re:Nissan」の実行フェーズの「最終確認期間」にあたります。2027年3月期に営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化を達成できるかが株価の行方を握る、最大の分岐点です。

  • 強気シナリオ: 黒字化が順調なら400500円台への切り上がりが期待できる。

  • 弱気シナリオ: 再建の遅れや下方修正が再発した場合、300円台前半〜200円台への下落リスクがある。

 

中期予想(2028〜2030年)

2028年以降は、Re:Nissanの「商品力と収益力の再構築」への実行期にあたります。新型EVを市場で安定して売り上げ、利益た数字に反映されるかどうかが、この時期の株価を決定づけるでしょう。

  • 成否の鍵: 新型車の投入によるシェア拡大と、次世代EVのコスト30%削減が利益に反映されるか。

  • 株価の見通し: 主力製品が安定して成果を上げれば、500700円台への本格回復が期待される。

 

長期予想(2030年以降)

EVシフト、SDV(ソフトウェア定義車両)の普及、自動運転の実用化といった自動車産業の構造大大変革の波に乗れるかが焦点です。

  • 強気シナリオ: 構造改革と新規ビジネスが完全功を奏せば、1,000円台への回復も視野に入る。

  • 市場の多数派意見: 警戒感を踏まえ、現実的には600円〜800円台で落ち着くと見るアナリストが多い。

 

日産株は買うべき?投資スタイル別

投資スタイルと時間軸によって日産の株を買うかどうかの判断基準が大きく異なります。

2026年時点の株価は「超割安」水準ですが、極めて高いリスクを伴う逆張りという投資判断となります。

 

日産株が向いている投資スタイル

バリュー投資家

企業の本来の価値に対して、株価が異常に安いことを根拠に、数年がかりの日産の復活を気長に待てる投資家。

現在はPBR指標が(約0.2倍)であり、超割安です。2026年度末の黒字化や、その先の配当再開による株価の上昇を長い視点で待てるかが焦点です。

 

テーマ投資家

EV・電動化のトレンドに乗りたいが、すでに高い評価を受けているテスラ株には手が出しにくいという投資家にとって、日産は「割安な電動化銘柄」という切り口で検討できます。

 

イベント投資家

決算黒字化、新型EV発表、ホンダとの共同開発車の発表など、株価が跳ねるイベントを狙って短期的に動くトレーダーにも向いています。

現在が底値を推移しているため、ポジティブなニュースが発表された際に、日産株はボラティリティが高まり、利益を狙いやすい銘柄です。

 

まとめ|日産株価の将来性

日産株は業績低迷とEVの遅れが課題ですが、再建計画「Re:Nissan」による転換期を迎えています。株価反転には、2026年度末までの業績黒字化と次世代EVの投入タイミングが不可欠です。割安感はあるものの、自身の投資スタイルに合うか慎重な判断が必要です。

 

参考URL

  1. 日産ニュースルーム:日産自動車、2025年度決算を発表
  2. 日産:IR資料室 2025年度
  3. Yahooファイナンス:トヨタ自動車(7203)
  4. Yahooファイナンス:ホンダ(7267)
  5. Yahooファイナンス:日産自動車(7201)
  6. 日産自動車:経営再建計画 Re:Nissan について
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よくある質問

2025年3月期の巨額赤字に加え、北米・中国市場での販売不振とブランド力の低下が投資家の不信を招いたためです。

再建計画「Re:Nissan」による2026年度中の黒字化と、フリーキャッシュフローの安定が復配の絶対条件となります。

解散価値を大きく下回る「超割安」水準ですが、業績底打ちの確証が得られるまでは慎重な見極めが必要です。

次世代EVやソフト開発のコスト削減期待は大きいものの、実効性が業績に反映されるのは2027年以降の予想です。

現在、日産の株主優待制度は実施されておらず、投資家への還元は将来の配当復活や株価上昇に集約されています。

日産の倒産リスクは低いですが、再建計画の成否という「不確実性」に資金を投じるという意味では、現時点ではリスクの高い銘柄です。

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Maki Miyai

Maki Miyai

金融テクニカルライター

Maki Miyaiは、デジタル金融市場に5年以上の経験を持ち、信頼性の高い記事を制作してきたテクニカル金融ライターです。 綿密な市場調査と分析に基づき、トレードや投資に関するテーマを明確で実践的に解説することを専門としています。 また、複雑な金融知識を初心者から経験豊富なトレーダーまで理解しやすいよう解説することに強みを持っています。

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