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目次
第一三共の株価は、独自のADC(抗体薬物複合体)技術を武器に、がん治療のグローバルリーダーとして飛躍的な成長を遂げているため、注目を浴びています。
2026年からは、主力薬「エンハーツ」の適応拡大に加え、後続のADCパイプラインが収益を力強く牽引する見通しです。
この記事では、株価推移・今後10年の将来性・投資判断のポイントなどを初心者にも分かりやすく解説します。
エンハーツを筆頭とするDXd-ADC技術が、今後10年の収益の柱として盤石な地位を築いている。
英AZや米メルクとのグローバル規模の提携により、開発スピードの最大化と適応拡大による市場浸透を同時に実現している。
DOE 8.5%以上を目指す積極的な株配当方針と自社株買いにより、投資家にとって魅力的な成長株となっている。
第一三共は、2005年に第一製薬と三共が経営統合して誕生した大手製薬企業のひとつで、近年はがん領域に注力しています。
近年、同社の基盤をを支えているのは、抗がん剤である「エンハーツ(一般名:トラスツズマブデルクステカン)」の開発です。
ADC(Antibody-Drug Conjugate)とは、抗体と薬物を結合させ、がん細胞をピンポイントで攻撃する仕組みです。第一三共はこの分野で世界最高峰の技術(DXd-ADCテクノロジー)を保有し、世界から注目されています。
メガファーマとの巨額提携
第一三共は開発費支援や販売網の拡大のため、英アストラゼネカ(AZ)や米メルク(MSD)といったグローバルで活躍している大手製薬企業と、数千億円規模の巨額の提携を結んでいます。
第一三共(4568)は国内の製薬業界でトップクラスの規模を維持しており、革新的なADC(抗体薬物複合体)技術への期待を込めて、株式市場では「成長株」として高く評価されています。
第一三共株価(2026年3月時点)
約2,850円〜3,100円
年初来高値
4,564円(2025年1月22日)
年初来安値
2,684円(2026年1月30日)
時価総額
約5.4兆円前後
PER(会社予想)
約18.5倍
PBR(実績)
約3.2倍
配当利回り
2.7%
(参照:Yahoo ファイナンス)
(引用:Google ファイナンス)
市場アナリストの間では、主力のがん治療薬「エンハーツ」を中心とした収益拡大が続くと見られており、概ね強気の評価がなされています。
アナリスト評価: 平均目標株価は、約5,000円台前半とされており、現在の株価(2,900円前後)から大幅な上昇余地があるとの予測が示されています。
投資指標: 業績に基づいた理論値(PER基準)では、上値目途を3,900円〜4,000円程度とする見方もあります。
直近でもADC薬の増産に向けて3,000億円規模の投資を行うなど、さらなる成長への攻めの姿勢が評価されています。
第一三共の株価が推移してきた経緯を理解することが投資判断の際に役立ちます。製薬会社の株価はただのトレンドによる数字の上下ではなく、新薬の承認や大型企業との提携といった出来事によって動いてきました。
ここでは過去5年の大きな転換点と、2026年現在までの流れを分かりやすく整理していきます。
第一三共の株価は、2021年以降、日本の製薬株の中でも目立つ成長を見せてきました。その軌跡を振り返ると、成長と下落の明確なフェーズに分かれていることが分かります。
期間
株価の動き
主な要因・トピックス
2021年〜2022年
強気の上昇トレンド
エンハーツの乳がん・胃がん適応拡大が次々と承認。ADC銘柄としての地位を確立。
2023年
歴史的高値を更新
米メルク(MSD)との最大3.3兆円に及ぶADC3製品の巨額提携を発表。
2024年
高値圏でのボラティリティ
主力薬ダトロウェイ(Dato-DXd)の治験データ公表に伴う、期待と懸念の交錯。
2025年
一時的な調整局面
業績は堅調ながらも、利益目標の据え置きやマクロ経済(円高など)の影響で足踏み。
2026年(現在)
再浮上の兆し
次世代ADCパイプラインの進展により、再び成長期待が株価を押し上げる局面へ。
2023年の3.3兆円規模の巨額提携は、日本の創薬企業として大きな転換点でした。現在は「期待先行」から「実際の収益成長」へ移行する過渡期ともいえます。
投資家なら「企業は最高益を記録しているにも関わらず、株価が下がっている。」という場面を経験したことはないでしょうか。
第一三共の利益が上がっている時期と関係なく、株価が上下する背景には製薬株特有の構造があります。
製薬会社の株価は将来的な期待を先に反映する傾向にあります。そのため、増収増益というアナウンスがあっても市場アナリストの平均予想をわずかに下回るだけで「ネガティブ」と判断され、売りが増えることがあります。
2025年後半の調整局面も、期待値との差が影響したと考えられています。
「開発された新薬の承認」といった前向きなニュースが出た直後は、企業利益が上がる可能性がありますが、好材料が出尽くしたとして「利益確定売り」が増えることがあります。これは製薬企業の株では珍しくない市場の動きです。
製薬ビジネスにおいて、開発薬の有効性が確認されても、その安全性の低さや競合他社との比較で懸念が出ると将来性への見方が変わり、短期的な急落につながることがあります。 2026年の株式市場においても、企業の本質的な収益力に変化がない限り、一時的な需給の乱れに惑わされずに冷静な判断をして見極めることが大切です。
第一三共(4568)の2026年以降の株価は、主力薬「エンハーツ」の成長継続と次世代パイプラインの進展が重要なポイントになります。
ここでは短期・中期・長期の視点から、第一三共の将来性について詳しく整理します。
(出典: Trading View)
2026年は、成長期待が実際の利益として現れるかどうかが注目される年です。短期では新薬ニュースやアナリスト評価によって株価が大きく動く可能性があります。
アナリスト目標:株価市場予想では平均目標株価が約5,300円前後とされており、現在株価(約2,900円台)と比べて大幅な強気予想です。 市場全体では開発費の先行投資が一段落し、利益が増収する時期との見方が強まっています。
EPS成長予測:2026年3月期のEPSは160円〜170円程度と予想されています。
エンハーツの適応拡大(肺がんや胃がん等への展開)による売上増が、研究開発費の重荷を相殺し、増益基調を維持できるかが焦点です。
中期の株価は、エンハーツに続く新たな収益源がどれだけ育つかに大きく左右されます。
ADCパイプライン:第一三共は次なる「3DXd-ADC」候補を開発しており、次世代薬(ダトロポタマブ デルクステカンなど)が承認されれば収益の柱が増える可能性があります。
がん領域のグローバルリーダーとしての地位が確立されれば、株価の二次成長を牽引します。
グローバル提携:海外大手との共同開発は、研究費の分散や販売網の拡大につながります。将来的にはマイルストーン収入やロイヤリティが期待されますが、収益化のタイミングはプロジェクトの進捗次第です。
長期投資では、製薬業界特有の構造リスクも視野に入れる必要があります。
医薬品ビジネスのリスク:製薬企業は特許期限や競合薬の登場によって収益が変動します。2030年初頭には、エンハーツの特許満了時期(パテント・クリフ)が想定されます。
特許が切れた後には、安価な後発薬が生産され、収益が急減するリスクがあります。
成長鈍化の可能性:ADC分野の技術は現在強い競争優位がありますが、将来的には競合技術の進展によって市場シェアを奪われることが考えられます。
長期的な株価上昇には、ADC以外の新しい創薬基盤が育つかどうかも重要なポイントになるでしょう。
第一三共の株価が市場の期待通りに5,000円の大台を目指すには、以下のような進展が不可欠です。
最も強気なシナリオでは、主力の抗がん薬である「エンハーツ」が世界的な標準治療として定着し、後続ADC(ダトロウェイ等)の新薬の開発も成功することで、収益基盤が大きく拡大すると考えられています。
主な株価の上昇要因
エンハーツの適応拡大が進み、対象患者数が増加
ダトロウェイなど次世代ADCの承認・販売拡大
2,000億円規模の自社株買いや増配など株主還元の強化
アナリスト予測では目標株価を5,400円台とする見方もあり、成長株として再評価される可能性があります。
さらに、ROE(自己資本利益率)16%以上の達成や、利益成長に伴う継続的な増配が、投資家からの評価に繋がっています。
最も現実的なシナリオとして考えられるのが、現在の成長期待を維持しながら堅実な業績拡大が続いていく状況です。
第一三共の売上高が2兆円規模の成長目標を達成し、安定した利益成長が継続していきます。
市場平均並みの評価で、株価が段階的に上昇していき、3,900円台(理論株価)が上値目途との見方があります。
一方で、製薬企業特有の開発リスクが顕在化した場合、株価が伸び悩むケースも想定されます。
下落・停滞要因
次世代ADCの治験結果が市場期待を下回る
将来の特許切れリスクが意識され、PERが低下
研究開発費の増加による利益圧迫
実際に一部の証券会社では目標株価を引き下げる動きも見られ、楽観視しすぎた予測が修正された局面もあります。
第一三共の株価には成長期待がある一方で、製薬企業ならではのリスクも存在します。初心者が投資判断をする際は、上昇する好材料だけでなく下落リスクとなり得る要因も理解しておくことが大切です。
製薬ビジネスの最大の不確実性は、膨大な費用と時間を投じても薬が完成しない可能性があることです。
最終段階での試験であっても、期待された有効性や安全性が示されなければ、開発中止になります。
その開発結果が投資家たちの想定を下回った場合、株価が数日で20〜30%急落することが起こり得ます。
第一三共のような成長期待の銘柄(グロース株)は、数年先の利益までが現在の株価に織り込まれていることが多いです。
バリュエーションの高さ: 一般的な東証銘柄に比べ、PER(株価収益率)が高くなりやすい傾向にあります。
これは「将来必ず稼いでくれる」という信頼の裏返しですが、もし成長スピードが少しでも鈍化すれば、失望売りを招くリスクがあります。
製薬会社の株価は、個別企業の要因だけでなく、外部環境によっても大きく揺れ動きます。
日本の薬価制度改定や、米国のインフレ抑制法(IRA)による薬価交渉の影響によるリスクがあります。さらに、学会での論文発表や、競合他社の新薬承認、特許を巡る
訴訟など、専門性の高いニュースによって株価が大きく変動(ボラティリティが高い状態)します。
第一三共の銘柄は「今は買い時なのか?」と迷っている方も多いでしょう。ここでは投資スタイル別に考え方を整理します。
「エンハーツ」をはじめとするADC技術は、今後10年以上がん治療の主流となる可能性があります。短期的な変動を無視できるのであれば、世界的な需要拡大を享受できる銘柄と言えます。
配当と株主還元: 第一三共は、利益成長に合わせた増配を基本方針としています。2026年3月期も年間配当60円を予定しており、中長期的なインカムゲイン(配当収入)の積み上がりも期待できます。
(出典:Trading View)
治験結果の発表や決算発表で株価が1日で5〜10%動くことも珍しくなく、短期トレードにはボラティリティの高さがネックとなるでしょう。
値幅取りを狙うトレーダーには向いていますが、プロの機関投資家も激しく売買するため、初心者には難易度が高い銘柄です。
分散投資を徹底: 資産の全額を第一三共だけの一銘柄に投じるのではなく、ポートフォリオの一部(5〜10%程度)に留めます。
イベントスケジュールの確認: 決算日や主要な治験データの公表予定日を把握しておきましょう。
「押し目買い」を意識: 高値で飛びつかず、全体相場や短期的なニュースで下がったタイミングで拾います。
第一三共は、世界をリードするADC技術と巨大製薬会社との提携を武器に、2030年に向けて劇的な成長が期待される銘柄です。
治験結果に伴う短期的なボラティリティの変化には注意が必要ですが、強い収益基盤と積極的な配当や自社株買いの動きは長期投資において大きな強みとなります。
次世代プロジェクトの進捗について注意を払いつつ、ポートフォリオの核として検討する価値のある銘柄と言えるでしょう。
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重要なトレーディング用語や概念を学ぶ
独自のADC技術「エンハーツ」を中心とした強力なパイプラインにより、2030年に向けて世界トップクラスのがん領域メーカーへ成長する可能性を持っています。
2026年3月期の年間配当予想は1株あたり78円(中間39円・期末39円)とされており、前期比で増配となる見通しです。
アナリストのコンセンサス目標株価は約4,950円前後ですが、強気な予想では6,000円、慎重派では3,450円と、新薬の承認状況により幅があります。
主力薬「エンハーツ」や「ダトロウェイ」などの臨床試験(治験)結果の発表、および米国などの主要市場での承認可否のニュースが最大の変動要因となります。
2030年代初頭に主力薬の特許満了が控えていますが、次世代ADCや新規モダリティの開発を並行して進めることで収益の断崖を乗り越える戦略を掲げています。
配当の安定性を示す指標のDOE(自己資本配当率)は8.5%以上を目標に掲げており、自社株買いも含め、利益成長に合わせた積極的な還元を行う方針です。
Maki Miyai
金融テクニカルライター
Maki Miyaiは、デジタル金融市場に5年以上の経験を持ち、信頼性の高い記事を制作してきたテクニカル金融ライターです。 綿密な市場調査と分析に基づき、トレードや投資に関するテーマを明確で実践的に解説することを専門としています。 また、複雑な金融知識を初心者から経験豊富なトレーダーまで理解しやすいよう解説することに強みを持っています。
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原発再稼働のニュース 東京電力の株価に関連する最大のニュースは、2026年1月21日に実施された柏崎刈羽原発6号機の再稼働が行われたことです。その後、部品の調整によって調整中ですが、同年4月16日に本格的な「営業運転」が行われると発表されています。 2011年の衝撃的な福島第一原発事故から15年経った今、再び「東電の原発」が動き出したという事実は、東電の株価の変動に大きな影響を与えています。 収益改善への効果 東京電力ホールディングスの2025年度第3四半期決算によると、原子炉1基の稼働で年間約1,000億円規模の収益改善が見込まれており、長く続いた赤字と配当「無配」体質からの脱却に向けた始めの一歩とされています。 予定通りに営業運転を開始できれば、次期(2027年3月期)の黒字化が現実味を帯びます。 AI・データセンター電力需要 かつての東京電力株は人口が減少することが減益に直接繋がるディフェンシブ銘柄でしたが、現在はAI・データセンター(DC)の関連株としての側面が強まっています。 首都圏を中心に2026年の夏は電力需給が非常に厳しくなると予測されており、安定供給の要としての原発再稼働の重要性が再認識されています。 また、千葉や神奈川に急増するAIデータセンター向けの電力供給に対応するため、送電網の強化に2兆円を投じる計画も注目されています。 「第五次総合特別事業計画」の認定 2026年1月、日本政府は東京電力の今後10年間の新しい再建計画を認定しました。 非原子力事業の分社化や外部資本の受け入れ、他電力会社とのアライアンス(業務提携)を強化し、企業価値を高める方針が示されました。 さらに、第五次総合特別事業計画によると今後10年間で11兆円超の脱炭素・デジタル投資を行い、その一方で約3.1兆円規模のコスト削減を進める方針を発表しました。 東京電力の株価が戻らない理由 東京電力の株価が低迷し続ける主因は、営業黒字を出しても賠償・廃炉費用に優先的に充当される構造と、15年ほど続く無配、および政府実質管理による希薄化リスクにあります。 2026年3月の柏崎刈羽原発6号機再稼働による燃料費削減が、実質的な利益還元へつながるかどうかが今後の焦点です。 ...
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ヘッドアンドショルダーとは? ヘッドアンドショルダーは、3つの山で形成される典型的な反転型チャートパターンのひとつ。 中央に最も大きな山「ヘッド(頭)」が形成され、両側にほぼ同じ高さの「ショルダー(肩)」が並ぶ形が特徴です。 人間の頭と両肩のように見えることから、このように名づけられ、日本では「三尊型」とも呼ばれます。 相場の勢いがピークに達し、徐々に弱まっていく流れを視覚的に捉えられるため、初心者でも見つけやすいパターンです。 構成要素 ヘッドアンドショルダーは、左肩→ヘッド→右肩の順で形成され、これらの高値・安値のバランスが重要です。 左ショルダー:上昇トレンドの中で一度高値(ピーク)を付けた後、一時的に価格が下落します。 ヘッド: 再び価格が上昇し、左ショルダーの高値を大きく上回る最高値(天井)を形成した後、再度下落します。 右ショルダー: 三度価格が上昇しますが、ヘッドの高値には届かず、左肩とほぼ同程度の高値で再び下落に転じます。 ネックライン: 左肩の後の安値と、ヘッドの後の安値を結んだ支持線のことです。このネックラインを価格が決定的に下抜けた時点が、強力な「売り」シグナルとなります。 中央の頭(ヘッド)が最も高い・低い このヘッドアンドショルダーのサインを見つける際の最大のポイントは、中央のヘッドが明確に突出しているかどうかです。 ヘッドが周囲よりもはっきり高い(または低い)ことで、相場のピークまたは底を視覚的に捉えられます。 この突出の度合いが弱いと、誤認識やだましの可能性があります。 2つの肩(ショルダー)がほぼ同水準 左右のショルダーの高さが近いことも、ヘッドアンドショルダーの信頼性を高める要素です。 両肩がバランスよく形成された場合、投資家心理が働き「再度同じレベルで失速した」と判断します。 ただし、完全に同じ高さである必要はなく、あくまで「ほぼ同水準」であれば問題ありません。...
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